芸能ニュースのコーナーで、芸能人の話題をわかりやすく伝えている芸能リポーター。名前はよく見るけれど、実際にはどんなふうに取材しているのか、どこまで報道していいのか、知らないことも多いのではないでしょうか?今回は、そんな芸能リポーターの仕事について調べてみました。
どんなふうに取材しているの?
芸能リポーターの取材は、情報の信頼性とスピードが命。基本となるのは、記者会見や囲み取材でのインタビューです。そのほか、マネージャーや事務所スタッフ、業界関係者への聞き取り、日頃からの人脈作りなどを通じて情報を集めています。
以前は張り込みや直撃取材といったスタイルも多かったようですが、最近はSNSやネット記事から話題の端緒を見つけて掘り下げることが増えているそうです。中には、空港やイベント会場などで「たまたま」を装った声かけを試みる場面もあるようですが、やり方には注意が必要とされています。
情報のウラを取るために、複数の関係者に確認をとることも多く、意外と地道な仕事の積み重ねで成り立っていると言えます。常にネタを探しながら、相手との距離感や言葉選びにも気を配らなければならないなど、想像以上に気力と気遣いを要する仕事です。
報道にはルールもある
芸能リポーターにも報道倫理が求められます。特に意識されているのが「プライバシーの尊重」と「事実確認の徹底」。
芸能人とはいえ一人の人間であることを忘れず、本人やその家族の生活を脅かすような内容を扱うときは、報道する側にも慎重な判断が必要です。
また、伝える内容が誤っていたり、過剰に煽った表現になっていたりすると、誤解や炎上につながることも。視聴者の信頼を得るためにも、「一歩引いて、冷静に」が今のスタンダードになりつつあります。
近年はSNSでの拡散やネットニュースの引用も多く、何が「公にするべき情報」なのかの線引きが難しくなっているのも現状です。だからこそ、報道の節度を意識することが、リポーターという職業においてより大切になってきています。報道の自由と人権尊重、その両立が問われる場面が増えている印象です。
伝えることで生まれる影響も
芸能リポーターの発言や報道内容は、芸能人のイメージやその後の活動に大きく関わることがあります。スキャンダルの内容がそのまま広まり、仕事が減ったり炎上したりするケースもあれば、逆に誤解が晴れて復帰のきっかけになることも。
その一方で、温かいコメントや好意的な取り上げ方によって、芸能人の魅力が再発見されるケースもあります。視聴者が知りたいことを届けながら、相手のキャリアや生活を考慮して伝える姿勢が、より求められるでしょう。
最近では、「話題を広げすぎない配慮」や「そっとしておく選択」も注目されており、報道のスタイルにも少しずつ変化が出てきているように感じます。報じる立場でありながら、どう伝えるかという視点が、いっそう問われる時代になっています。